特許、実用新案
意匠
商標
外国出願関連業務
調査、鑑定
知的財産に関する相談、コンサルティング
著作権について
     −ご注意−
 当サイトの情報は、参考情報の提供を目的としたものであり、また弁理士の個人的見解なども含まれています。具体的な案件については、最寄りの弁理士など専門家にご相談くださるようお願い致します。


■ 特許、実用新案
 特許および実用新案は、どちらも技術的なアイデア(正確には、自然法則を利用した技術的思想の創作)を保護するための制度ですが、いくつか違いがあります。

<対象範囲>
 まず、特許の方が実用新案よりもその対象範囲が広いということです。特許は、装置、部品などの構造・形状のほか、プログラム、ITを利用したビジネスモデルに関する発明、製品の製造方法なども対象となります。これに対して、実用新案は、物品の形状、構造または組合せのみが対象となります。

<出願、登録手続>
 特許の場合、出願しただけでは審査は行われず、出願日から3年以内に出願審査請求を行う必要があります。出願審査請求を行うと、審査官により、先行技術に対する新規性・進歩性、記載要件などが審査されます。これを実体審査といいます。審査の結果、拒絶理由がなければ(あるいは、意見書・補正書を提出して拒絶理由が解消すれば)特許査定となり、特許料を支払うことにより登録されます。一概には言えませんが、出願審査請求をしてから、最初の通知が来るまでに2年ほどかかっているようです。なお、所定の要件を満たせば、早期審査請求も可能です。

 実用新案の場合は、出願を行うと、形式的な要件の審査のみで、原則として登録されます。こちらは、出願から半年ぐらいで登録になります。

<登録後>
 特許権の存続期間は、原則として出願日から20年です。所定の期限までに、特許料(年金)を納付する必要があります。特許の場合は、上記のように審査官による審査が行われた後に登録される(つまり特許庁のお墨付きを得ている)ので、一応安心して権利行使などを行うことができます。

 実用新案の存続期間は、現在は、出願日から10年となっています。特許と同様に、登録料(年金)を納付する必要があります。特許と異なり、実体審査がなされないまま登録になっているので、有効な権利かどうか分かりません。このため、権利行使をするためには、事前に特許庁に対して「実用新案技術評価書」というものを請求して、有効な権利であるという評価を得る必要があります。つまり、実用新案の場合は、実体審査を(必要に応じて)登録後に行うという制度になっています。

<比較>
 対象が特許でも実用新案でも保護の対象となるような場合、どちらで行くのがよいかということになりますが、以上のような理由から、安定した強い権利を望むのであれば特許の方が良いと言えます(ただし、特許も無効審判で無効とされることもあります)。実際に、出願全体の数で見ると特許の方が圧倒的に多くなっています。実用新案で行くメリットとしては、早期に登録される点、出願審査請求がないため登録までの費用が若干安い点でしょうか(ただし、権利行使のことも考えると必ずしも安いとは限りません)。

特許と実用新案の比較
特許 実用新案
保護対象 発明(自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度のもの) 物品の形状、構造又は組合せに係る考案
審査 実体審査(先行技術に対する新規性・進歩性や記載要件)が行われる 基礎的要件の審査のみ
存続期間 原則、出願日から20年で満了 出願日から10年で満了
権利行使 -差止請求権、損害賠償請求権など
-侵害者は、過失が推定される
-差止請求権、損害賠償請求権など(特許と同様)
-事前に実用新案技術評価書の提示及び警告が必要


特許権、実用新案権を取るための手続については以下をご覧下さい(特許庁HP)。
特許権を取るための手続
実用新案権を取るための手続




意匠
 意匠は、物品の美的外観を保護するための制度です。いわゆるインダストリアル・デザイン(工業デザイン)やプロダクト・デザインと呼ばれるものが該当し、例えば、自動車や電化製品やインテリア家具など、消費者の需要を喚起するような優れたデザインを保護するものです。

 一方、例えば電子部品のように、あまり消費者の目にはつきにくいような製品であっても意匠登録の対象となり得ます。この場合、優れたデザインによって消費者の需要を喚起するというよりは、製品の具体的な外観形状を登録して模倣を防ぎたいというような意図があると思われます。ある製品に対して、技術的な側面を特許出願するのと同時に、デザイン・外観形状的な面を意匠出願するということも行われます。

 また、携帯電話のメニュー画面やビデオディスクプレーヤーの表示画面のような画面デザインも意匠法で保護される場合があります。なお、画面デザインなら何でも意匠登録できるわけではなく、画面表示でもGUIなどはソフトウェアとして特許で保護できる場合もあります。

 意匠には、ある物品の全体について登録を求める全体意匠、物品のある一部について出願する部分意匠(上記の画面デザインも部分意匠です)、複数の物品を含むシステムデザインについて出願する組物の意匠、類似する複数の意匠について出願を行う関連意匠、登録から一定期間意匠を秘密にする秘密意匠などの制度がありますので、的確な制度を使うことにより、より効果的に製品デザインを保護することができます。

意匠権を取るための手続 (特許庁HP)




商標
 商標は、商品・会社名、ロゴマーク、地域ブランドなどを保護することにより、事業者の業務上の信用維持および取引者・消費者の利益保護を図るための制度です。

 商標権は、マーク(文字だけであったり、立体的形状の場合もあります)と、そのマークを使用する商品・サービスの組合せで一つの権利となっておりますので、出願時にこれらを指定しなければいけません。

 それでは、できるだけ多くの商品・サービスを指定すればよいかというと、異なる分野(区分)の商品・サービスを指定すると料金が上がりますし、他人の類似商標が見つかる可能性も高くなります。また、商標制度は登録商標を使用することを前提としており、一定期間不使用であると取消審判の対象となりますので、その辺りも考慮した方がよいでしょう。

 また、登録商標の指定商品・サービスと、実際に商標を使用する商品・サービスとが異なると、登録商標を使用していることにならないため、指定商品・サービスの書き方には特に注意を要します。

特許庁HP
商標制度の概要
商標権を取るための手続



外国出願関連業務
 外国特許出願を行う場合には、特許協力条約(PCT)に基づき国際出願(PCT出願)を行った後に各国特許庁に移行するルートと、直接各国特許庁に出願するルートがあります。国際出願は日本国特許庁に行うことができ、一度に多くの国を指定することができますので、翻訳文の準備に時間がかかるとか、どの国に出願するかは後で決めたいといった場合には有効です。

 どちらのルートにおいても、結局は、現地の代理人(アメリカであればアメリカの特許弁護士等)が現地特許庁に対する手続を行いますので、的確な権利を取得するためには、現地代理人とのスムーズな意思疎通がきわめて重要となります。

 また、現地の細かい法令、実務などについては現地代理人が教えてくれますが、こちらでもある程度は知っておく必要があります。また、パリ条約を初めとする関係条約も重要です。弊所では、出願人様と現地代理人との間の単なる中継的なやり取りのみを行うのではなく、出願人様により近い立場からのコメントを作成するなど、できるだけ付加価値を加えたサービスを提供することを心がけています。



調査、鑑定
<調査>
 発明が特許として登録できそうかどうかを検討するための先行技術調査を行います。また、必ずしも特許出願を予定していなくても、その製品の分野の技術動向や、競合他社がどのような研究開発を行っているかを知り、自社の開発に役立てるという点でも先行技術調査は有用です。公開公報という膨大なデータベースを使わない手はありません。

 また、他人の特許権を侵害しているとして警告を受けたような場合、例えば審査で挙げられなかった有力な先行技術を見つけることによって、その特許を無効にできる場合があります。このような場合にも先行技術調査を行います。

<鑑定>
 自社の製品が他社の特許権を侵害しているとして警告を受けた場合、あるいは逆に、自社の特許権を他人が侵害している疑いがある場合、その製品が特許権の効力の範囲に入るか否かについて、弁理士が検討を行います。あるいは、特許庁に判定を求めることもでき、有力な判断材料となります。




知的財産に関する相談、コンサルティング
 特許・実用新案・意匠・商標に加え、著作権や不正競争防止法などにより保護される権利も含めた知的財産権一般に関する相談、コンサルティングを行います。知的財産はどの法律で保護されるのか、あるいはどの法律で保護するのが最適かという判断が難しいことがよくあります。また、検討の結果、出願しないのが最善と判断されるケースもあり得ます。依頼人様のニーズを第一に考えて解決策を提案します。



著作権について
 著作権を管轄するのは、特許庁ではなく、文化庁です。特許・実用新案・意匠・商標(産業財産権といいます)と異なり、著作権を発生させるために文化庁への出願、登録などは不要です。ただし、登録制度がないわけではなく、発行年月日や創作年月日(プログラムの著作物)の登録を受けることができますし、著作権の譲渡等の場合は登録が第三者対抗要件となっています。

 著作権侵害について非常に大雑把に言うと、正当な理由なく、他人の著作物を利用した場合に著作権侵害となります。と言うことは、仮に、他人と全く独立に自分で創作した著作物が、偶然、他人の著作物と同一・類似になってしまった場合は著作権侵害とはなりません(このことを相対的独占権といったりします)。この点、特許権など産業財産権では、たとえ自分で考えた発明であったとしても他人の特許権を侵害することがあり得る(絶対的独占権)のと対照的です。

 産業財産権と関連する領域として、プログラムの著作物があります。プログラムは特許の保護対象にもなっており、新規性・進歩性などの登録要件を満たせば特許により保護することも可能です。デッドコピーの場合は著作権で保護されやすいですが、プログラムに改良などが加えられる場合は、一定範囲のアイデア(すなわち、特許請求の範囲に記載された発明)を保護できる特許権の方が保護しやすいかも知れません。また、上述のように、特許権の場合は他人が独立に考えたプログラムの発明にも効力が及ぶので、その点ではより強力と言えます。何れにしろ、ケースに応じて最適な方法を選ぶ必要があります。

 商標と関連しうるものとして、標語やキャッチフレーズなどがあります。特許庁の商標審査基準(3条1項6号)には、「標語(例えば、キャッチフレーズ)は、原則として、本号の規定に該当するものとする。」と書かれており、原則、識別力がないとして商標登録できないことになっていますが、ケースバイケースでしょう。標語やキャッチフレーズは、著作物としても、創作性がないとして保護されないことが多いようです。


 また、絵画、彫刻など一品製作の美術品は著作権の対象となりますが、これを量産工業製品に応用した場合は意匠の対象となり得ます。ただし、他人の著作物を許可なく利用することはできません。また、家などの建築物も意匠法では保護されませんが、ものによっては著作物として保護される場合もあります。



 

Copyright(C)2009 Tateishi Patent All Rights Reserved.